
寝
る
を
貪
る
written by
suzuki takahisa
|
001
潮風と日向。
瀬戸内に面した鄙びた港町がある。頬にあたる潮風が心地よく、白い小さなタイルで出来た灯台と夕暮れの思い出がいくつも残っている。枯れた風情や無造作な町の営み、海に浮かぶ釣り船と島々をぼんやりと眺める平穏な時間。そんな時間の流れに身を置くと、日常の些事にまみれて縮こまっている感覚が、解きほぐされ、洗われていくように感じる。






寝
る
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貪
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001
潮風と日向。
瀬戸内に面した鄙びた港町がある。頬にあたる潮風が心地よく、白い小さなタイルで出来た灯台と夕暮れの思い出がいくつも残っている。枯れた風情や無造作な町の営み、海に浮かぶ釣り船と島々をぼんやりと眺める平穏な時間。そんな時間の流れに身を置くと、日常の些事にまみれて縮こまっている感覚が、解きほぐされ、洗われていくように感じる。